栄養士便り

73 すいか





7月といえば海開きやプール開きの時期ですが、海に行くとどんなことをして遊びますか。すいか割りやバーベキューなど様々・・・
そこで、今回は「すいか」についてご紹介します。



すいかはウリ科の植物で、きゅうりやメロン、かぼちゃなどと同じ仲間です。
すいかは英語でWatermelon(ウォーターメロン)というように、とても水分を豊富に含むため、砂漠地帯のようなところでは水代わりに摂取されていたそうです。
すいかの原産地はアフリカ中部の砂漠地帯であったと言われています。

果実の約90%が水分、10%糖質と、成分的には水分と糖質が主体となっています。また、ビタミン類をバランス良く含んでいます。すいかの甘みである糖質にはブドウ糖、果糖などが含まれ、その中でも果糖を比較的多く含みます。果糖は、甘味度が高く、エネルギー転換率が高いため、早い疲労回復効果やエネルギー源として効果的。また、果糖は冷やすことでより甘味を強く感じるため、すいかはよく冷やしてから食べることをオススメします。
果汁にはアミノ酸の一種であるシトルリンに加えて、カリウムも豊富なことから、体内のミネラルバランスを整える効果があります。


シトルリンとは?

シトルリンは、ウリ科の植物に多く含まれるアミノ酸の一種。
特にすいかの果汁に多く含まれています。シトルリンはむくみ防止のほかに、血管壁に老廃物が付着するのを防いでくれるといった働きがあります。


リコピンがたっぷり

以前、トマトをご紹介した時にも記載しましたが・・・
すいかの赤い色は、リコピンという色素によるものです。すいかにはこのリコピンがトマトの1.5倍も含まれます。メラニン(色素細胞)の生成を促す物質の発生を抑制するため、美白効果なども期待。メラミンが増えすぎてしまうと、シミや皮膚の色素沈着の原因になるとも言われています。


すいかの豆知識

すいかの種は、表面のしま模様に沿って並んでおり、その間の緑の部分には種がありません。カットする時、緑の部分を切ると包丁が種にあたることなく、種が見えないきれいな切り口になります。カットの方法を変えるだけで、お皿に盛り付けた時の雰囲気が変わってきますね。
また、すいかは、中心部分が特に甘いので、中心から放射状になるように切り分けることで、甘味の強い部分が均等に分けられます。
すいかは追熟がないので、収穫時が糖度ピークとなります。収穫後時間が経つほど肉質が劣化し、甘味も減少するためなるべく早く食べるようにしましょう。