栄養士便り

79 二十日正月





あけましておめでとうございます。
今年も様々な願いを込めて新たなスタートをきった方も多いかと思います。
どのような新年になりましたか?



二十日正月

お正月気分がなかなか抜けない部分もあるかと思いますが、1月20日は正月の終わりを告げる節目となる日です。正月の祝い納めとして地方によって様々なことが行われる日でもあります。

そこで、今回は正月に疲れてしまった胃腸を休めるためにとっておきの『とろろ』につてご紹介します。

1月20日はとろろ正月、麦正月、団子正月などと呼ばれています。
東日本よりも西日本に多い行事となっておりますが、麦御飯にトロロをかけて食べる日とされています。麦は五穀のひとつで、米に継ぐ大切な穀物であるため、米以外の作物の豊穣を祈願する意味合いも含んでいたといわれています。
また、正月の残り物の始末をしっかりときりをつけ、正月の祝い気分も締めくくろうとの昔からの風習のひとつでもあります。ですから骨正月、骨くずし、かしら正月などとも呼ばれています。関東では塩鮭、関西では鰤の頭や骨を、大根・大豆・昆布・ごぼう・酒粕など、京都では元旦に供える鯛が主となります。


とろろ御飯の栄養

麦飯とトロロの組み合わせには意味があります。消化がよく胃もたれのない、食感がサラッとしているのが特徴。栄養士だよりNo.31にて1度ご紹介していますが、とろろ(山芋・長芋)にはアミラーゼといわれるでんぷん分解酵素を含んでいるため、消化吸収の手助けをしてくれます。押し麦にはビタミンやミネラルであるカリウムやカルシウムが特に豊富に含まれているため、白米と一緒に炊くことにより、白米では不足しがちなビタミンB群を補うことができます。加えて、水溶性食物繊維を多く含むため、消化吸収や整腸作用に優れた組み合わせといえます。のどごしよく食べられるので風邪をひいて体力が落ちてしまっているときにはちょうど良いと言えますね。

体調管理をしっかりと行い、寒い冬をのりきりましょう。