謹賀新年

謹んで新年のお慶びを申し上げます。
昨年は病院にとって大きな飛躍の年になりました。
まず4月には150名のフレッシュな新卒者を迎えました。彼らは、それぞれがさまざまな試練を乗り越えながら、頼もしく成長しています。春には彼らが先輩として、新しく入ってくる1年生の指導をしてくれるでしょう。

新しいドクターも続々と仲間になってくれています。例えば整形外科は一気に倍以上の人数になり、不慮の怪我をされた患者さんの手術をできるだけ早く行える体制ができました。新しく形成外科、皮膚科、耳鼻科も立ち上がり、地域の皆さんの広いニーズにお応えできるようになりました。もちろん他の診療科でも、患者さんに寄り添う心を持ったドクターたちがどんどん増えています。

もちろんベテランのメンバーたちも頼りになります。昨年は各部署で明確な目標を定め、達成度を管理しながら業務改善活動を活発に行ってきました。また各委員会でも、医療安全や感染対策をはじめとする医療の質をさらに上げる活動に取り組んでいます。その結果、さまざまな指標は全国的に見ても高いレベルを維持しています。

また、患者さんや地域の皆さんのご意見やご要望をもっと生かすため、ご意見箱を増設し、委員会での改善活動も活発化しています。私も健康講座の際や、自治会の皆さんとの懇談会を通じて、こちらから皆さんのニーズを取りに行く活動を続けています。

個人的には院長就任から1年、日々が“学び”と“気づき”の連続でした。幸いに優秀なスタッフたちに支えられて、病院は順調に進化を続けています。これからももっと地域に貢献できるように、「患者さんも職員も、みんなが笑顔になれる病院」を目指していきたいと思います。

本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

ハッピーホリデー!

みなさまクリスマスをいかがお過ごしでしょうか。
私が若いころはバブル真っ只中で、クリスマスはもう少し浮かれた(笑)イベントでしたが、今はもっと落ち着いて、家族や友人とホームパーティなどでゆっくり過ごす方が多いようですね。

先日当院では、今年入った看護部の1年生たちがクリスマスコンサートを開きました。各病棟のデイラウンジで、ハンドベルの演奏やクリスマスソングの合唱をして、たくさんの入院患者さんたちに聞いていただきました。

私も以前に2ヶ月間の入院生活を送った経験がありますが、単調になりがちな入院生活では、季節を感じる楽しいイベントが楽しみだった記憶があります。フレッシュな新人さんたちの、緊張しながら演奏する姿が、入院患者さんの心をいっときでも休める効果があったことを期待してます。

リハビリ科の忘年会に呼んでいただきました!

先日、リハビリテーション科の忘年会にご招待いただき、参加してまいりました。リハビリ科は総勢80名近い大所帯で、この日も50名ほどのスタッフが参加していました。若いスタッフとも語り合うことができて、大変に楽しい会になりました。

現在の医療では、医師や看護師だけでなく多職種がそれぞれの専門性を発揮しながら、患者さんを主役にしたチーム医療を展開しています。その中でもリハビリは、怪我や脳卒中、手術後などの患者さんにさまざまな訓練を行うことで回復をサポートしてくれる重要な存在です。

今ではリハビリの重要性を熱く語る私ですが、もともとはリハビリとの関わりが少ない麻酔科医ですので、以前にはその重要性をあまり理解できていませんでした。しかし数年前に、大腿骨頸部骨折の手術を受けた母のリハビリに付き合っているうちに、その存在の大きさを思い知らされました。

リハビリのスタッフたちは、うまく声かけして励ましながら母を前向きにしてくれます。毎週末に見舞いに行くたびに、みるみると動きが良くなり、表情も明るくなっていきます。リハビリの効果の大きさに驚かされました。

リハビリの効果はもう一つあります。訓練では20分から1時間、患者さんに付ききりになります。その間に患者さんの体調だけでなく、家庭のことや趣味のことなど、じっくりとお話を伺うことができます。忙しい医師や看護師は、なかなか患者さん全員と毎日長時間お話することは難しいですから、リハビリから有益な情報をもらえることもあります。

今日も病棟やリハビリ室で、スタッフたちが笑顔で患者さんに寄り添っています。院長として、頼もしく嬉しい光景です。

院内学会を開催しました。

先週土曜日に「院内学会」を開催しました。各科の医師が、自分の研究内容や力を入れている治療について発表するのですが、他の診療科の取り組みを知ることができるいい機会になっています。

年2回の開催で、今回は13回目となります。今回は9つの診療科からの発表があり、それぞれに活発な質疑応答がありました。

例えば、認知症と診断された方の中に手術で改善が期待できる「正常圧水頭症」という病態があります。脳外科からは、診断方法や治療方法の発表がありましたが、内科などの外来を受診した方の中から患者さんが見つかるかもしれません。

このように院内の連携を高めることで、患者さんにより良い医療を提供することができます。当院では「院内学会」以外にも、このようなカンファレンスやレクチャーの機会がたくさんあります。

「院内学会」を開催している病院は多いと思いますが、当院の自慢は医師以外の多職種も参加していることです。看護師やリハビリ、検査技師や放射線技師、さらに事務職も参加することで、病院全体のレベルが上がります。今回も50名近い多職種が参加してくれました。院長として、とても誇らしく感じました。

「サバ味噌煮込み定食」にごちそうさま!

この病院に異動してきて1年。毎日、素敵な人や出来事との出会いがありました。そのうちのひとつが、社員食堂です。

私はお昼は基本的に自作の弁当を持参する”弁当男子”なのですが、前日が仕事や会合で遅くなった時などには、社食を利用します。毎日日替わりで、定食、麺類、カレーがあり、飽きることがありません。味もとても美味しいです。

実は、最初に社食を利用し始めた時には邪念(苦笑)がありました。大好きなNHK「サラメシ」では、社長が一般職員と社食でランチを共にする風景がよく紹介されており、私もランチの時に職員と交流をはかりたいなと考えました。

でも考えてみると、貴重な昼休みなのに院長と一緒ではリラックスできないですね。というわけで、ひとりで片隅で目立たないように食べてます笑

本日の日替わり定食は「サバの味噌煮」。しっかりと出汁がしみて美味しくいただきました。といっても、いつも手術や会議の合間に数分間でかき込むので、作ってくださった方には申し訳なく思います。

「医師事務作業補助者」って?

最近、医療の新しい職種として「医師事務作業補助者」が注目されています。当院でも、医療クラーク課として9名の職員が活躍してくれています。

もともとは、忙しい医師の事務作業(書類や診断書の作成など)を手伝うことで、医師が患者さんやご家族と向き合う時間を増やそう、ということから始まった職種です。厚労省も診療報酬の加算を設定して、これを推奨しています。最近は書類作成から発展して、外来診療の際に医師の横で電子カルテを記載する「代行入力」を行う業務も増えています。

「代行入力」には多くの利点があります。患者さんから「医師が電子カルテばかり見て顔を見てくれない」というご意見もよく頂戴するのですが、カルテ入力を医師事務作業補助者が行うことで、医師はゆったりと患者さんとお話しすることができるようになります。

他にも医師の処方や検査オーダーをダブルチェックして、間違いを未然に防いだり、あらかじめ前回の診察記事をおさらいしておくことで、今回の受診で必要な処置や検査も準備できます。その結果無駄な時間が減って、待ち時間が短縮できます。

このように今や医療に欠かせない存在の「医師事務作業補助者」ですが、先日福岡市で全国学会が開催され、当院の医療クラーク課も発表を行いました。そしてたくさんの発表の中から、優秀賞をいただきました!

彼女らのますますの活躍に期待が膨らみます。

上尾中央医科グループの院長先生がたが来院されました

前回の記事で、上尾中央医科グループについてのご紹介をさせていただきました。先週、グループの中の10の病院の院長先生たちが当院に来院され、院内の見学や意見交換会を行いました。

各病院の規模や得意分野はさまざまですが、それぞれが地域医療の中心となっています。その中で、病院運営上の問題点を共有し、互いに助け合う体制ができています。

例えば、当院では整形外科の外傷の手術をたくさん行っていますが、術後しばらくしてからのリハビリ(回復期リハ)は近隣のリハビリ病院にお願いしています。グループ病院の中でもこの回復期リハに力を入れている病院も多いため、今後はこれらの病院にも患者さんをお願いすることになるかもしれません。

逆に当院にはグループ唯一のPET-CTがあり、がんの診断に活躍しています。このPET-CTを、グループ病院の患者さんの診断にもっともっと活用していただきたいと思っています。そのためにもっと簡便な手続きで利用してもらえるよう、工夫を始めたところです。

その他にもいろいろコラボの相談ができ、有意義な会でした。
総合受付の滝の前で記念撮影です。身長の順に並んでいるように見えるのは、偶然です笑

大運動会で盛り上がりました!

台風19号の被害にあわれたみなさまに、心よりのお見舞いと、一刻も早い復興をお祈り申し上げます。

上尾中央医科グループは、埼玉はじめ1都6県に28の病院と21の施設・クリニックから成り、18000人の職員が所属しています。毎年秋にはすべての病院・施設が集まって、大運動会が開かれます。当院は最難関のAブロックに所属し、毎年熾烈な優勝争いを繰り広げています。この日に備えて選手たちは、仕事の終了後に練習を重ねてきています。

一方で、この日は職員みんなの親睦の機会でもあります。子供たちも参加して、職員のパパやママの面を見ることもできます。役職者たちが腕をふるう焼きそばやフランクをつまみながら、部署を越えて「ワンチーム」で仲間たちに声援を送ります。

今年度は残念ながら4位に終わりましたが、運動会を通じて高めた団結力で、ますます患者さんに喜んでもらえる病院になっていけそうです。

出会いと別れ

秋は出会いと別れの季節なのでしょうか。
9月21日付で、当院にとって大きな異動人事がありました。

須崎看護部長は新卒で入職してから20年、当院の激動の時代をリーダーとして牽引してこられました。いつも現場目線で、看護部だけでなく多くのスタッフの相談相手になり、その笑顔にみんなが癒されてきました。私自身も昨年11月の赴任以来、困ったことがあれば部長室に飛び込んで、話を聞いてもらっていました。

今回は初めて当院を出て、同じ上尾中央医科グループの白岡中央総合病院の看護部長として新たなスタートを切ります。きっと白岡でも職員の皆さんを癒していくことでしょう。さらなる進化にエールを送ります。

そして当院の新しい看護部長として、吉川中央総合病院から吉村部長をお迎えしました。吉村部長も穏やかな笑顔が素敵な方です。きっと当院の看護部をさらに発展させてくれることでしょう。

マインドフルネスで心のケアを

当院では毎週火曜と木曜に、全体朝礼を行っています。全体朝礼では、冒頭にまずみんなで揃ってラジオ体操をします。意外と運動量が多く、真面目にやるとうっすら汗ばんできます。まず身体を目覚めさせて、これからの仕事に集中できる効果があるように感じています。

毎回ラジオ体操でも飽きてしまうので、私からリハビリ科にお願いして、毎月一回テーマを決めて体操指導をしてもらっています。これまでに、肩こり予防や腰痛予防などのテーマがありましたが、職員の評判も上々のようです。

8月は少し趣向を変えて、心を落ち着かせる「マインドフルネス」の講習をしてくれました。呼吸を整えながら、身体の軸や重心を意識していきます。だんだんと心拍がゆっくりになり、すがすがしい気持ちになっていきます。ふだんの生活にも取り入れてみようと思いました。

当院にはリハビリだけでなく、たくさんの専門職種が活躍しています。ふだんは患者さんのために頑張っているのですが、たまには同じ仲間たちのためにスキルや知識を使う活動もこれから盛り上げたいと思っています。