栄養士便り

65 葡萄





今年も残りわずかとなってまいりました。
日増しに寒さがつのってきておりますので、体調管理には気をつけましょう。

秋といえば、柿、桃、葡萄など果物が豊富な季節ですね!
そこで、今回は「葡萄」についてご紹介します。

ぶどうは、その昔、薬用として栽培されていました。ヨーロッパでは、昔からぶどう療法というものがあり、ぶどう果汁は「畑のミルク」と呼ばれています。
では、畑のミルクといわれるぶどうにはどのような栄養素が含まれているのでしょうか。



栄養

ぶどうの主成分は糖質です。ほとんどはブドウ糖と果糖。
ブドウ糖とは、はじめに『葡萄』から発見されたことに由来しています。ブドウ糖は体内で吸収されやすく、エネルギー源として即効性のある糖質で、脳と体の疲労回復には効果的です。
しかし、果物には果糖といわれる糖質が多く含まれています。ですから、余ったエネルギーは脂肪として蓄えられてしまうため、食べ過ぎには注意しましょう。
その他、含有量としては少ないのですが、カルシウム・鉄・カリウムなどのミネラルをバランスよく含んでいます。カリウムは利尿効果をもち、干しぶどうになるとカリウム量はさらに増加します。ただし、病気により制限のある方もおりますので、摂取には注意が必要です。
食物繊維、鉄分も多いので、便秘ぎみの方や貧血ぎみの方が特に多い女性には積極的に食べていただきたい食べ物です。



ポリフェノールとは・・・?

ぶどう、いちご、ブルーベリーなどをこぼした時にシミが出来てしまうことはありませんか?
それは、これらの果物には特有のアントシアニン系のポリフェノールが多く含まれているからです。ポリフェノールは特に皮や種の多く含まれ、老化を防ぐ抗酸化作用を持っています。皮に含まれる色素成分であるアントシアニンは色が濃いほうが多く含まれています。ですから、白ワインよりも赤ワインのほうが効果的。
また、ポリフェノールは渋味成分ともなるため、白ワインよりも赤ワインのほうが渋味を強く感じる傾向にあります。

ぶどうは茎のほうが甘いため、下のほうから順に食べることで徐々に甘みを強く感じながら食べることができます。
ぶどう狩りに行った際には、ぜひ試してみてください。