栄養士便り

71 ひじき





5月といえばゴールデンウィークですね。
連休に遠くへ出かけたり、家族で集まる機会もあるのではないでしょうか?
美味しいものを食べて、食事が偏ったりしていませんか?ビタミンやミネラルの不足はありませんか?
一緒に食生活を見直してみましょう。

みなさんは普段、ご家庭でよく使う海藻類と言ったら何を思い浮かべますか?
若布や昆布、ひじきが一般的に多いのではないかと思います。

そこで今回はご家庭でよく使われる「ひじき」について紹介します。



海藻の種類

海藻は大きく3つに分類できます。 まず1つ目は、緑藻類といわれるきれいな緑色をしたものになります。青海苔やあおさがこの一種になります。
2つ目に、褐藻類と言われる褐色色素をした海藻。代表的なものには、若布やひじき、もずく、昆布といったスーパーなどでもよく目にするものです。
3つ目は、紅藻類といわれる天草やあまのりといった赤色色素をした海藻類。

では、褐藻類のひじきにはどんな栄養が隠れているのかみてみましょう。


ひじきの栄養
1,ノンカロリー食品
2,食物繊維
3,ミネラル

1. ノンカロリー食品
海藻といえば、ノンカロリー食品と知られていますが、エネルギー源がないと栄養がないのではと思ってる方も少なくはないと思います。またはダイエットに最適と考えたり。
ノンカロリー食品だからといってひじきばかり摂取していては身体の栄養は偏ってしまいます。ひじきだけでなく海藻類はミネラルや食物繊維といった様々な栄養素を含みます。ひじきを含む海藻類は満腹感を得られるので、食べ過ぎ予防にも最適。バランスよく食事に取り入れ、早食い防止。ゆっくりよく噛んで食べる習慣をつけましょう。

2. 食物繊維
ひじきにはゴボウの約5倍の水溶性食物繊維が含まれています。
*便通を整える
*コレステロールや有害物質を体外に排出
*動脈硬化予防
などといった身体を整えるための効果を持っています。

Q では、食物繊維2gとるには・・・どれだけ食べればよいのでしょう?
ひじき(乾)なら、4g(小さじ1程度)
さつま芋なら、約85g
ゴボウなら、約35g
人参なら、約75g
(1日の食物繊維摂取目標量 男性19g・女性17g以上)
と食物繊維は意識しないとなかなか摂取できないことがわかります。
ですが、ひじきを食事に少し取りいれるだけで食物繊維を上手にとることができます。

3. ミネラル
鉄やカルシウム、カリウムといったミネラルがとても豊富。なかでも、鉄はトップクラスの含有量を持っています。
また、カルシウムといえば、多くの方が牛乳、小魚と連想しがちですが、実はひじきにもカルシウムがたくさん含まれています。
女性に多い貧血や、年齢と共に減りやすい骨量が減少する骨粗鬆症の予防などに効果的。



ひじきであれば少ない量でも、効率的に摂取できますね。

ひじきといわれると和食をイメージしてしまいますが、サラダや炊き込みご飯、カレーなどに加えても美味しく召し上がれます。