栄養士便り

82 グリンピース





4月といえば新学期の季節。あちらこちらでお祝い膳が多く見うけられますが、どんなお祝い膳を食べたことがありますか?
春の暖かな気候のなか、桜や菜の花を眺めながら、華やかなお弁当をもってお花見を楽しむのもいいですね。

今回は、春の華やかなお弁当にもぴったりの『グリンピース』についてご紹介します。



グリンピースはどのようにして出来るかご存知ですか?

グリンピースはさやえんどうの若い未熟な実の部分のことです。
未熟な実の部分ではありますが、栄養価はとても優れています。
主な栄養素として、たんぱく質、糖質、ビタミン・ミネラル、食物繊維があります。


栄養

たんぱく質:
必須アミノ酸の一つであるリジンを多く含みます。
リジンは、主にからだの組織を修復し成長に関わる作用をもっています。
他にも、細菌やウイルスに対する抗体、ホルモン、酵素を作る効果もあるとされ、集中力を高める効果、栄養素の吸収を助ける効果などがあります。

ビタミンB群・C群:
ビタミンB群も豊富で、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB6などを豊富に含んでいます。中でもビタミンB2の含有量が多く、ビタミンCと組み合わせることで免疫力を高め、ビタミンEと組み合わせることで肌荒れなどに効果的です。
食物繊維:豆類のなかではトップクラスの含有量。便通促進作用や余分なコレステロールの排泄を促す効果があります。食物繊維は生活習慣病予防のためにもしっかりと摂っておきたい栄養素の一つ。


グリンピースは一年中市場に出回っていますが旬のものと、缶詰や冷凍品ではどのような違いがあるのでしょうか?


缶詰や冷凍品は1年を通して手に入りますが、生のものは春から初夏にしか市場に出まわりません。
旬のものはたんぱく質、糖質、ビタミン類、食物繊維等の栄養素が豊富にバランスよく入っています。ですが、缶詰や冷凍品ではたんぱく質、ビタミン類、食物繊維の栄養価は劣ってしまいます。
特に、缶詰は加工処理の過程でビタミンCがゼロになってしまうのが特徴です。また、缶詰は保存が利くようにするため、水煮缶であっても塩分が添加されているので、使用する際は気をつけるようにしましょう。

旬の時期のグリンピース御飯は彩りよく、栄養価も優れた一品ですので、ぜひ作ってみてはいかがでしょうか?