栄養士便り

84 虫歯予防





とうとう梅雨入りし、湿気の多い季節となりましたね。お家の中で過ごされる機会が多くなり、ダラダラとながら食べしてはいませんか?
ダラダラと食事や間食をしていると、常にお口の中に食べ物があり、あまり衛生的とはいえませんよね。

6月4日は「虫歯予防デー」また6月4日~10日までは「歯の衛生週間」です。
この機会にお口の衛生について見直してみましょう。

そこで、今回のテーマは「虫歯予防」です。



虫歯予防をするためにはどうしたらよいでしょうか?

一番大切なのは、歯磨きですね。
食べ物のカスが口の中に残っていると、ミュータンス菌が増え、虫歯の原因になります。
ミュータンス菌をお口の外に出すことは難しいため、口の中の環境をきれいに保つことがポイントになります。
ミュータンス菌は次々と仲間を増やす性質があるため食べた後の歯磨きは欠かせません。

また、野菜に含まれる食物繊維は歯の掃除役として効果をもち、噛むことによって出る唾液はミュータンス菌が出す酸を薄める作用があります。
唾液が1日1~1.5リットルも私たちの体から分泌されている意味が良くわかりますね。

ですから、バランスのよい食事、食事や間食の時間をしっかりと決めることは大切なのです。



8020(ハチマルニイマル)運動

80歳まで自分の歯を20本残そう!という目標があることをご存知ですか。

自分の健康な歯で食べる食事はより美味しさが増しますね。また、はっきりとした声を出す、良い姿勢を保つためには歯の健康が重要です。
歯をきれいに保つ習慣は、明日からではなく今日から始めてはいかがですか。

私たちの歯は、6歳ころまでに20本の乳歯が生えそろいます。そして、6歳ころから永久歯が生え始め、上下合わせて28本、親知らずを含めると32本の歯をもっています。
噛むことは脳に刺激を与え活性化させます。
現在の食生活は、軟食といわれるような軟らかい食品が多く、顎の発達や咀嚼筋の発達に大きく影響を与えます。食べやすいものばかり選ぶのではなく、しっかり噛み砕くといった歯が本来もち合わせた機能を確認してみてください。




文歯の健康維持に大切な栄養

1.カルシウムの補給!

カルシウムは腕や足の骨だけでなく歯を支える骨を、丈夫にするために大切。
虫歯の原因となるミュータンス菌は、この骨を少しずつ溶かしてしまいます。カルシウムを十分に摂り、骨を丈夫に保つことが歯周病予防の一つといえますね。
わかさぎ、ししゃも、煮干し、しじみ、桜海老などにはカルシウムを多く含むだけでなく、カルシウムの吸収を良くするビタミンDが含まれているため効率の良いカルシウム源となります。



2.ビタミン

ビタミンD以外にも歯周病予防に大切なビタミンがあります。それはビタミンCです。
ビタミンCは、体内でコラーゲンを作るときに必要な栄養素。毛細血管からの出血を防ぎ、健康的な歯茎を作る働きがあります。そのためビタミンCが不足すると、コラーゲンが不足し、体内における細胞の結びつきが弱くなり、結果として、ちょっとしたことで毛細血管から出血しやすくなるといった傾向があります。
ビタミンCは、アセロラジュースやキウイ、柿、いちご、レモンなどの果物、そしてピーマン、ブロッコリーなどの野菜に多く含まれています。


これからの食事において、食べやすいものばかりを選ぶのではなく、噛みごたえのあるもの、歯の健康を保つための栄養素を含む食品、そして歯の衛生管理といった全体のバランスを考えた食事内容を取り入れてみましょう。