栄養士便り

8 ノロウイルス





最近『ノロウイルス』が頻繁に報道されています。
一年を通じ発生しますが、冬、特に1~2月がピークになっています。
家庭でも起こりやすい食中毒なので少しまとめてみました。


症状

潜伏期間は24~48時間で、主症状は吐き気・嘔吐・下痢・腹痛であり、発熱は軽度です。通常これらの症状が1~2日続いた後、治癒します。
また、感染しても発症しない場合や軽い風邪のような症状の場合もあります。



原因

汚染されていた貝類(特にカキ、シジミ、ハマグリ等の二枚貝)を、生又は充分に加熱調理しないで食べた場合

調理従事者が感染しており、その者を介して汚染した食品を食べた場合

患者の糞便や吐物から二次感染した場合

☆上記以外に家庭や共同生活施設など人同士の接触する機会が多いところで人へ直接感染するケースもあるといわれています。




【カキを調理する際の注意点】

このウイルスは、主にカキの内臓、特に中腸腺と呼ばれる黒褐色をした部分に存在しているので、表面を洗うだけではウイルスの多くは除去できない為、注意が必要です



予防方法

ノロウイルスの失活化には、エタノールや逆性石鹸はあまり効果がありません。
完全に失活化する方法には、次亜塩素酸ナトリウム・加熱があります。

調理器具等は洗剤で洗い十分に洗浄した後、次亜塩素酸ナトリウム(塩素濃度200ppm)で浸すように拭く。

まな板、包丁、食器、ふきん等は熱湯(85℃以上)で1分以上加熱する。