栄養士便り

48 牛乳





6月1日は何の日かご存知ですか?

答えは・・・『牛乳の日』です。
また、6月を牛乳月間としているそうです。
そこで今回は『牛乳』についてです。


牛乳の種類

色々な種類の牛乳がありますが、何がどう違うのかご存知ですか?

※牛乳
絞った生乳そのもので、乳脂肪3%以上、無脂乳固形成分8%以上を含んでいるもの

※低脂肪乳
生乳から乳脂肪を減らしたもので、乳脂肪が0.5~1.5%のもの

※無脂肪乳
生乳からほぼ全部の乳脂肪を取り除いたもので、乳脂肪が0.5%未満のもの

※加工乳
生乳にクリームやバター等、乳製品を加えたもの

※乳飲料
乳固形分が3%以上のもので、カルシウムや果汁等、乳製品以外のものを加えたもの

以前は一定以上の乳成分が含まれていれば「○○牛乳」と表示できましたが、現在は生乳100%の場合のみ表示が許可されています。
コーヒー牛乳は『コーヒー飲料』と表示されています。



殺菌方法の違い

殺菌方法は、超高温短時間殺菌法・高温短時間殺菌法・低温長時間殺菌法等があります。

高温殺菌の場合、若干焦げる部分があり、これが牛乳臭さにつながっています。
これに対して、低温殺菌は生乳の美味しさに近い殺菌方法と言われています。
風味が違うだけで栄養成分の違いはほとんどありませんので、殺菌方法は好みで選んで良いと言えます。


牛乳の栄養

牛乳の栄養分と言えば「カルシウム」が有名ですね。
日本人の12%の人がカルシウム不足との調査結果が出ています。
カルシウム不足は骨粗鬆症の原因の一つです。

牛乳を飲みたいけれどお腹を壊してしまうから飲めない。
そんな方も多いと思います。
牛乳はカルシウム以外にも、蛋白質、ビタミン類が豊富に含まれている大変良い食品なので是非摂っていただきたいです。

では、どうしたら良いのでしょうか?

・一度に多量飲まない(少量なら飲んでもお腹を壊さない人もいます)
・温めて飲む(冷たい飲み物はお腹を壊す原因の一つです)
・ヨーグルトとして摂る(乳酸菌がお腹を緩くする原因の乳糖を分解してくれているため)
・乳糖分解済みの乳飲料にする



豆乳、小魚

豆乳は色が似ている為、牛乳の代わりに飲んでいる方もいらっしゃるのではないでしょうか?
豆乳は牛乳に比べ低カロリー、低脂質、高たんぱく、の良い食品ではありますが、カルシウムが牛乳と比べると少ないです。
牛乳の特徴であるカルシウムを摂取する観点から考えると、豆乳は代替品にはなりません。

また、カルシウムの為に小魚を食べている。という方もいらっしゃると思います。
確かにしらす干しには多くのカルシウムが含まれていますが、100gのしらす干しは計量カップ約2杯分に相当します。毎日しらす干しを2杯食べる・・・あまり現実的ではないですよね。



牛乳を飲んでさえいれば骨が丈夫になるというわけではありませんが、効率よくカルシウムを摂取するにはやはり牛乳がオススメです。200ml(牛乳瓶1本)で1日の約1/3のカルシウムを摂取することができますので、1日1杯の牛乳を習慣にしてみてはいかがでしょうか?