治療支援部門

放射線科

CT(コンピューター断層撮影)

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CT検査とは

CTは、「Computed Tomographyの頭文字」の略でコンピューター断層撮影といいます。CT検査は、X線を身体の周り360度方向に照射し、体内を透過したX線量をコンピューターで処理することによって体を輪切りにする画像を撮影します。

身体のあらゆる部位の内部構造を画像化することが可能で、一般的なレントゲン写真では得ることの出来ない詳細な体内情報を得ることができます。
当施設では、64列と256列のマルチスライスCT装置が導入されており、各装置の特長を生かした検査を実施しております。

レントゲン

マルチスライスCTとは??

昔のシングルスライスCT(=SDCT)では一回の撮影で一種類のスライス(輪切りの画像)しか得られませんでした。しかしマルチスライスCT(=MDCT)では、一回の撮影で複数のスライスが得られるので、スクリーニング検査から病変のより詳しい検査まで一度にカバーすることができます。そしてスライス厚(輪切りの画像の厚み)を2~1mm以下にして撮影することにより高精度な3D(3次元)画像が得る事ができます。
さらにMDCTとは、人体方向に長さを持つためより短時間で広い範囲の画像が得られます。そのため、胸部や腹部の検査で必要な息止め時間を短縮することができ、息止めの困難な患者さまの苦痛を最小限にすることができます(例えば胸部CTの場合、約3~5秒の息止めで検査可能です)。
このようにMDCTの最大の特長は、任意の検査部位を短時間で精度の高い画像として得られる点です。この特長を生かした検査として造影CT検査があり、当施設でも積極的に行っています。

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単純CT検査と造影CT検査

CT検査には単純CT検査と造影CT検査があります。

造影CT検査は造影剤という薬剤を使用します。この造影剤はCT画像上では白く描出されます。この特性を利用して造影剤を腕の静脈から注入し、血管の状態、臓器の形態や機能状態、さらに病変(腫瘍)の種類の判別などの情報を得ることができます。

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超被ばく低減装置『Veo』とは

一般X線撮影並みの低被ばくと従来機を上回る高画質を両立させたCT用画像再構成技術です。患者の負担を飛躍的に軽減するほか、低被ばくながら病変部の位置を従来のCT以上に正確に描出できるため、これまで被ばく量の関係でCT検査が難しかった骨盤や肝臓・膵臓・腎臓内の腫瘍の早期発見への貢献が期待されています。

レントゲン

同一被ばく量(0.08ミリシーベルト)で撮影した胸部画像

左:一般X線装置 中央:Veo非搭載CT 右:Veo搭載CT