先日、リハビリテーション科の忘年会にご招待いただき、参加してまいりました。リハビリ科は総勢80名近い大所帯で、この日も50名ほどのスタッフが参加していました。若いスタッフとも語り合うことができて、大変に楽しい会になりました。
現在の医療では、医師や看護師だけでなく多職種がそれぞれの専門性を発揮しながら、患者さんを主役にしたチーム医療を展開しています。その中でもリハビリは、怪我や脳卒中、手術後などの患者さんにさまざまな訓練を行うことで回復をサポートしてくれる重要な存在です。
今ではリハビリの重要性を熱く語る私ですが、もともとはリハビリとの関わりが少ない麻酔科医ですので、以前にはその重要性をあまり理解できていませんでした。しかし数年前に、大腿骨頸部骨折の手術を受けた母のリハビリに付き合っているうちに、その存在の大きさを思い知らされました。
リハビリのスタッフたちは、うまく声かけして励ましながら母を前向きにしてくれます。毎週末に見舞いに行くたびに、みるみると動きが良くなり、表情も明るくなっていきます。リハビリの効果の大きさに驚かされました。
リハビリの効果はもう一つあります。訓練では20分から1時間、患者さんに付ききりになります。その間に患者さんの体調だけでなく、家庭のことや趣味のことなど、じっくりとお話を伺うことができます。忙しい医師や看護師は、なかなか患者さん全員と毎日長時間お話することは難しいですから、リハビリから有益な情報をもらえることもあります。
今日も病棟やリハビリ室で、スタッフたちが笑顔で患者さんに寄り添っています。院長として、頼もしく嬉しい光景です。