門出の日

本日診療部医師や各部署の責任者が見守る中で、2年間の臨床研修を終えた初期研修医6名への修了証授与式が行われました。

医学部を卒業して不安な表情で初期研修を開始した彼らも、今ではすっかり成長して頼もしくなりました。2年間、楽しいことも辛いこともたくさんあったと思いますが、各科の先生の熱心な指導、看護をはじめ各職種の温かい応援を受けて、みんなすくすくと伸びていきました。同期や先輩、後輩からの励ましも大きな糧になったと思います。

6名はこれから、それぞれ長く厳しい医師人生を歩んでいきます。これからも今の気持ちを忘れずに、患者さんにとっても一緒に働く仲間にとっても”良き医者”になるよう、精進を続けて欲しいと思います。

新型コロナウイルス

新型コロナ肺炎の流行で、私たちの生活にも大きな影響が出ていますね。連日の過剰とも思えるマスコミ報道もあり、皆さんも不安が大きいと思います。私は感染症の専門医ではありませんが、今何より必要なのは「正しく恐れる」ことだと考えます。

そもそも私たちの社会は、毎年季節性インフルエンザの流行を経験しています。インフルでは日本だけで毎年数百万人が感染し、数千人が亡くなっているとも言われています。新型コロナにはインフルのような簡易検査も、特効薬もないので不安になるのはわかりますが、基本的にはインフルと同じように予防が大切と思います。

なるべく人が長時間密集するような場所にはいかない。不特定の人が触るものに触れたらすぐ手を洗う。睡眠と栄養をしっかりとる。体調が悪ければ休む。人前でくしゃみや咳をするときは、ティッシュや上腕の内側を使って飛散させない。

日頃からこれらを心がけている方であれば、新型コロナに対しても心配はないと思います。連日各地での感染者の発生が報道されていますが、一方でどんどん治癒しているはずで、そちらの方も報道してほしいものです。また陽性者の個人情報を晒すことが本当に必要なのか、判断に迷うところです。

ただし重症化するリスクのある高齢者や、慢性の肺疾患や心臓病のある方は、厳重な注意が必要と思います。特に喫煙はリスクを増加すると言われていますので、この機会に禁煙を強くお勧めします。

当院でも連日、感染制御チームが対策を検討しています。院内感染を起こさないよう、職員の手指消毒と体調管理を徹底しています。もともと感染対策に力を入れてきたので、特に慌てることもなく確実に実行しています。

発熱患者さんの外来での待機場所を設定したり、入院患者さんへの面会の自粛をお願いしたり、患者さんやご家族にはご迷惑をおかけしますが、ご理解のほどをよろしくお願い申し上げます。社会全体の取り組みで、早く騒ぎが収束することを祈ります。